割合の基礎は1を基準にすること。
表を使えば式が簡単。
計算を工夫するなら「増減分」を作るのもアリ。
これら学んだことを応用問題に活かせるかどうか・・・
そろそろ授業が始まるよ!
割合・百分率の応用問題

さて今日は応用編になります。
【問題】
ある中学校の生徒数は720人で、去年に比べ男子8%増加、女子5%の減少である。去年に比べ男子8%の減少、女子5%の増加だったとすると、今年の生徒数は700人である。この時、去年の男子、女子の生徒数の差は何人か。

流れは覚えてるよ!
去年を「元の数」にしたいから、
去年の男子を「X」、女子を「Y」にしてスタート!
増減分も作った方が計算は早かったぞ!
ってあれ?
去年の合計分からないから、増減分の合計も埋められない・・・
去年 | 増減分 | 今年 | |
男子 | X 人 | +0.08X 人 | 1.08X 人 |
女子 | Y 人 | ー0.05Y 人 | 0.95Y 人 |
合計 | 720 人 |

問題で、もし逆だったら生徒数が700人っていう話を
表に追加してみるとどうかな?
男子は8%減少、女子は5%増加で生徒数は700人だから・・・
去年 | 増減分 | 今年 | もし逆なら | |
男子 | X 人 | +0.08X 人 | 1.08X 人 | 0.92X 人 |
女子 | Y 人 | ー0.05Y 人 | 0.95Y 人 | 1.05Y 人 |
合計 | 720 人 | 700 人 |

お!
「今年」と「もしも」が埋まったから、
縦に見ると式が完成するけど・・・
これ連立したらヤバい・・・目が回る。

連立するのは正解です。
埋まっているのはこの部分しかないから、
この2つで連立するしかないね。
でも普通にやるのは先生でも大変!!
だから応用編で工夫していく。
ちょっと見てください。
大変な計算でも視点を変えてみる。
実際に連立を並べてみると、
1.08X+0.95Y=720・・・①
0.92X+1.05Y=700・・・②
さっきも伝えたけど、これを普通に計算するのは大変。
どちらかの文字を消す計算にしても時間がかかりそう。
ここで一つ工夫してみる。
文字を消さずに、そのまま①と②を足してみると綺麗に収まります。
先生、こういうの好きです!笑
2X+2Y=1420
この式を2で割ると
X+Y=710
そうすると、去年の人数の合計が出ましたね!

先生すごい!
さっきの表で去年の合計が埋まって、
増減分も埋められる!
去年の合計は710人、増減分は10人増えているから+10!
去年 | 増減分 | 今年 | もし逆なら | |
男子 | X 人 | +0.08X 人 | 1.08X 人 | 0.92X 人 |
女子 | Y 人 | ー0.05Y 人 | 0.95Y 人 | 1.05Y 人 |
合計 | 710 人 | +10 人 | 720 人 | 700 人 |

これなら「去年」と「増減分」で
式を作る方が計算は楽そうだね!
私は④の式を×100する方で計算しよ!
X+Y=710・・・・・③
0.08Xー0.05Y=10・・④
③×5、④×100より
5X+5Y=3550・・・③
8Xー5Y=1000・・・④
③+④より
13X=4550
X=350
最初の③に代入してY=360
問題が聞いているのは「去年の男女の差」だから、答えは10人!

正解です!
ちなみに、最初の①と②の式で計算が出来ると一番早いです。
今回はあくまでも工夫して、楽に計算ミスをなくす方法なので、
使うかどうかは皆さんで決めてください!
③の式までは出せると良いと先生は思います。
次は表を使わない問題の応用編です。
表を使わない問題の応用編
【問題】
ある国で激しいインフレーションがあり、ある商品の価格が昨年は一昨年に比べて1,230%上昇し、今年は昨年に比べて2,500%上昇したという。一昨年のこの商品の価格がこの国の通貨単位で20であったとすると、今年のこの商品の価格はいくらか。

謎すぎる・・・・
そんな%見たことないです!!!

こういう問題が出ると動揺しますよね。
そんな時こそ基本に忠実にいきましょう!
%の計算をするときはどうしましたか?
そして、上昇は「増えた」ことと同じなので、
何を基準に考えましょうか?

基本か。
%は小数点を2ずらすから、
1,230%だと12.3
2,500%だと25
「増えた」から1を基準に足し算して、
1+12.3=13.3
1+25=26
これで大丈夫かな?

これで良いんじゃない??
「元の数」に掛けるから、
順番よくやってみようよ!
最初の通過は「20」、これが1,230%増えた。
1,230%→12.3に、1を基準に足し算して「13.3」
これを20に掛ける。
20×13.3=266
次は、この「266」から2,500%増えた。
2,500%→25、1を基準に足し算して「26」
これを266に掛ける。
266×26=6,916 答えは、6,916です!

正解!
一見初めてみる問題でも、
基本に戻ることでちゃんと解くことができる。
難しそうに見える問題でも、
視点を変えたり基本に立ち返ったりして、
色んな問題を解けるようになろう!!
では「割合・百分率」は今日で終わりにします。
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