【不等式①】数的推理の不等式を解くコツは「どちらが大きいか知ること」これが分かれば式が作れる!

授業
SHIN先生
SHIN先生

さて今日から不等式に入ります。

実は不等式はこれまで数的推理や数学が得意な子でも、
難しく感じる分野なんだよ。

これを先に言うと、また気分が下がってしまうかもしれないけど。

ただ、それ以上にこれさえ知ってしまえば簡単に解ける方法もあるから、
ぜひみんなにも頑張ってほしい。

周りの人は難しいと言うかもしれないけど、皆んなは簡単に解いてしまおう!

ノア
ノア

なんか今回はやる気が出てくるスタートですね!笑

レン
レン

俺もやる気出てきたぞ!笑

SHIN先生
SHIN先生

その調子で問題を見てみよう!

不等式を難しく感じてしまう要因

問題 東京特別区過去問

ある数のキャンディーを子供たちに配ろうとしたところ、それぞれの子供に2個ずつ配ると33個残り、4個ずつ配ると10個以上残り、6個ずつ配ると10個以上足りなくなった。この時、子供の人数はどれか。

①7人
②8人
③9人
④10人
⑤11人

SHIN先生
SHIN先生

これは不等式の中でも王道の問題です。

不等式を難しく感じる要因は色々とあるんだけど、
一番は式をどう作って良いかわからないと言う声が多いです。

文字はいくつ必要なのか?
どれを基準にするのか?

そして式を作れない中でも多いのは、
符号の向きがわからないと言うものです。

これが要因となって、不等式を難しく感じる人が多いです。
問題を読んでも式が作れないし、符号の向きもわからない。

解説をする前に、一旦確認して欲しいことがあります。

符号の種類は大きく2種類に分かれる

不等式の符号

〜以上、〜以下」と書いている場合:「≦、≧」の符号を使う。「=」が入ります。そして、以上、以下の場合は、その数字も含まれます

⇨5以上、13以下:5、13を含みます。

〜より大きい、〜より小さい」と書いている場合:「<、>」の符号を使う。「=」は入りません。そして、その数字は含まれません

⇨5より大きい、13より小さい:5、13は含まない。

SHIN先生
SHIN先生

こちらが基本中の基本になります。

以前にも別の授業で話したかもしれませんが、
不等式では当然のように出てきますので、
しっかりと覚えておくようにしてください。

レン
レン

これはバッチリですよ!

次に進みましょう!!!

不等式の問題でほぼ出る基準の式

SHIN先生
SHIN先生

実際に式を作っていきましょう。

まず最初に知っていて欲しいのが、
不等式の問題文には必ずと言って良いほど、
基準になる式があります。

それは、「以上、以下、〜より大きい、〜より小さい」という言葉が、
出てこない内容が必ずと言って良いほど出てきます

重要なので2回言いましたが、問題を見てみましょう。

問題 東京特別区過去問

ある数のキャンディーを子供たちに配ろうとしたところ、それぞれの子供に2個ずつ配ると33個残り4個ずつ配ると10個以上残り6個ずつ配ると10個以上足りなくなった。この時、子供の人数はどれか。

①7人
②8人
③9人
④10人
⑤11人

問題文を色で分けているのですが、中でも黄色の部分に注目してください。
この部分だけ「以上、以下」といった言葉が使われていませんよね?

これが基準となる部分であり、基準となる式が作れる文章になります。

子供の数を「X人」にして式を作ってみましょう。

ノア
ノア

先生。

基準になる部分はわかったんですけど、
式を作るのも出来そうで進まないです。

2個ずつ配ると33個残るって話を、
Xも使ってどうやって式にしたら良いですか?

SHIN先生
SHIN先生

いきなり文字を使った式が作れない時は、
数字で考えてみると良いですよ!

例えば、「10人」いるとしましょう。
「10人に2個ずつ配ったら、33個残った。キャンディーは全部でいくつですか?」

こう聞かれた場合、

「10✖️2+33」という考え方をしませんかね。
10人に2個ずつ配るから掛け算をすると20個配ることになる。
それでも33個残っているということは、配る20個に残っている33個を足す。
さっきの式はそういう意味だね。
全部で53個になるね。

じゃあ12人だったらどう考えるかな?

ノア
ノア

12人に2個ずつ配るのは掛け算。
それでも33個残るから、33個を足す。
ということは・・・

「12✖️2+33」

全部で57個。

SHIN先生
SHIN先生

そうです!

これをX人だとどうなるかを考えます。

文字になると難しくなるのは、違うことをしよううとするからです。
文字になっても同じことをします。

注目するのは式の形です。

10人、12人といった数字が見えている時は同じ形の式になったのに、
文字になった瞬間から違う式になんてなりません。

比べてみましょう。

数字でも文字でも同じ形の式を考える

10人に2個ずつ配ると33個残る

「10✖️2+33」

12人に2個ずつ配ると33個残る

「12✖️2+33」

X人に2個ずつ配ると33個残る

「X✖️2+33」

こうなるわけですね。文字になったからと違うことをしようとしない。
さっきまで見えていた数字が文字に変わっただけ。
式の形は変わらない。これを頭に入れておきましょう!

板書をまとめますね。

子供の数:X人
キャンディーの数:X✖️2+33
         2X+33個

SHIN先生
SHIN先生

ここまで大丈夫ですか?

ノア
ノア

よく分かりました!

文字になってもやることは同じですね!

いよいよ符号が出てきそうですね・・・

不等式を作るポイントはどちらが大きい(多い)かを知る

SHIN先生
SHIN先生

基準になる式は大丈夫どうなので、
いよいよ不等式を作っていきます。

最初に注目するのは、どちらが多いかです。

レン
レン

どちらが多いか?

そんなのすぐ出来そうですよ先生!!!

SHIN先生
SHIN先生

では・・・

4個ずつ配ると10個以上残りと書いていますが、今いるX人の子供に4個ずつ配るとなると、全部で何個配りますか?

レン
レン

そんなの簡単だよ!

もし10人に4個配るなら、
「10✖️4」って掛け算する。

だから、X人の時も同じ掛け算をするから、
「X✖️4」で4X個を配るんだ!

SHIN先生
SHIN先生

さっきの話が応用出来ていますね!

では、今持っているキャンディー「2X+33個」と、
4個ずつ配る「4X個」では、どちらが多いでしょうか

レン
レン

なんだそれ〜!!

そんなのわかんないじゃん!!笑

ノア
ノア

いや、わかるんじゃない?

4個ずつ皆んなに配ったのに、まだ10個以上残っているって書いてある。

これって、今持っているキャンディーが多かったから、配った後にもまだ残ったんじゃない?

レン
レン

確かに!残っているって部分に注目するんだな!

SHIN先生
SHIN先生

2人とも素晴らしいです!

その通りですね!

これさえ分かれば式が作れるようになっています!

どちらが大きいか分かれば、符号を「左が大きい式」にする

SHIN先生
SHIN先生

不等式を解く最大の鍵は、

どちらが大きいかを判断できるかどうか。

そして、それが分かれば式はこれを使います。

大きい方ー小さい方>⬜︎
(大きい方ー小さい方≧⬜︎)

ポイントは符号の向きが常に「左が大きい」になっている点です。

先ほども伝えたように、
不等式を解く際に引っかかるのはここ!

符号の向きをどうすれば良いのか・・・。

その疑問は、これに従えば必ず「左が大きい」になるので、
ここで悩むことはありません。

また、右側の⬜︎にはその時の数字が入るので、
その辺は解説しながら確認しましょう。

では解説していきます。

まずは振り返ります。

子供:X人
キャンディー:2X+33個
4個ずつ配る:4X個(10個以上残る→この10が右の⬜︎に入ります)

今持っているキャンディーが大きいので、

(2X+33)ー4X≧10   では、解いていきましょう!
2X+33ー4X≧10
−2X≧ー23
X11.5 (Xにマイナスが付いていたので、符号の向きは逆になります)

SHIN先生
SHIN先生

これを使って、6個ずつの部分も解けますか?

レン
レン

出来そうだぞ!

6個ずつ配ると足りなくなったか・・・。
まず6個ずつをX人に配るには、6X個必要。

今持っているキャンディーは2X+33個。

配りたいけど足りなくなるってことは・・・

6X個の方が大きい!!!!

ノア
ノア

すごい!!

私もそうなった!

これで式を作れるよね。

子供:X人
キャンディー:2X+33個
6個ずつ配る:6X個(10個以上足りない→10が右側の⬜︎に入る)

大きいのは6X、右側は10、符号は左が大きいから、

6Xー(2X+33)10
6Xー2X33≧10
4X≧43
X≧10.75

これで良いですか?

答えを探す作業で不正解にならないように気を付ける

SHIN先生
SHIN先生

2人とも良いですね!

最後に正解を出すまでは気を抜かないようにね。

今一度出てきたものを考えてみよう。

X≦11.5・・・①
X≧10.75・・・②

ここから答えまで辿り着く方法は、符号の向きを合わせることです。

②の符号を逆にしてみましょう。
注意すべきは、符号の向きだけでなく、全部反対にします。
10.75≦X

こうすることで、①と同じ向きになるとこのように並べられます。

10.75≦X≦11.5

これでOKです!

ここで大切なのは、何の答えを聞かれていたか確認することです。
聞かれているのは子供の人数。
人数を表すときは通常「整数」にならなければいけません。
そのため、10.75≦X≦11.5の範囲で整数になる部分を探すと、「11」しかありません。

よって、子供の人数は11人の⑤が正解です。

まとめ

SHIN先生
SHIN先生

少し大変かもしれませんが、

しっかりと抑えることで解くことができます。

詳しく解説をしてきましたが、ポイントはこちらです。

まとめ

・基準となる式が作れる

・どちらが大きいかを調べる

・大きさが分かれば式は「大きい方ー小さい方」、符号の向きは左が大きい

・答えを選ぶ際は符号の向きを合わせる

以上です。

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