【方程式④】一次方程式で文字を多く使いそうな場面になったら、「文字を一つにまとめて解く方法」を使おう!

授業

数的推理では色んな分野が存在し、これまでの濃度や割合、利益に加えて、速さや確率といった出題頻度の高い問題もあります。

そういった中でも、方程式は範囲を広く設定できるので、これって方程式なの?という問題を出されたり、たくさん文字を使わせて、時間をかけさせようとすることがあります。

今回の授業では、そんな時間のかかる問題をどう対処していくかという内容になっています。

文字のまとめ方を学んで、時間がかかる場面でも解き切れるようにしましょう!

文字を多く使いそうな問題を出されたら、一旦書いてみる

SHIN先生
SHIN先生

では今日も方程式の問題を解いていきましょう。

問題はこちらです。

今回はかなり長い問題文なので、しっかり読んでから考えましょう。

問題 (国家一般職過去問)

A〜Eの5人がそれぞれ異なる持ち点でゲームを始めた。ゲームの進行につれて持ち点を失ったり得点したりしたが、終わった時に持っていた点は5人とも同じで、合計するとはじめの持ち点の合計500点よりも増していた。なお、個人別のゲーム結果は次の通りであった。

 Aは、はじめの持ち点よりも25点増した。
 Bは、はじめの持ち点よりも35点増した。
 Cは、はじめの持ち点よりも10点減った。
 Dは、はじめの持ち点の2倍になった。
 Eは、はじめの持ち点の1/3を失った。

A〜Eのはじめの持ち点として正しいものはどれか。

①Aは85点であった。
②Bは65点であった。
③Cは115点であった。
④Dは75点であった。
⑤Eは155点であった。

SHIN先生
SHIN先生

かなり問題文としては長いですね。

本番でこれを出されると大変です。

しかも、選択肢を見てみると、
もしかしたら全員の点数を出さなければいけないです。

A〜Eの点数も出さなければいけないし、終わった時の点数は全員同じと話しているので、その点数もどうにかしないといけなさそうです。

そうすると、文字をたくさん使いそうですね。

ちょっと書いてみましょう。

文字が多く出てきても慌てない

まずは、A〜Eの点数をそれぞれA点、B点、C点、D点、E点にします。

こちらに加えて、終わった時の点数は同じと書いてあるので、それをX点にします。

SHIN先生
SHIN先生

これを書かれると嫌になりますよね。

文字が6個あります。

こうなると解く気がなくなる方もいると思いますが、
大切なのは文字の多さに騙されないことです。

大事なのは「一つにまとめる」ことです。
やってみましょう!

Aさん
Aさんは最初の点数A点から25点増えて、今の点数であるX点になった。これを式で書いてみるとこうなります。
→A+25=X  これを「A=◯◯」の形にします。
 A=Xー25

SHIN先生
SHIN先生

これによって、Aさんの点数をXで表せることが出来ました。
このように、それぞれの点数は文字がバラバラですが、
Xで全ての点数を表せられれば、一つにまとめることが出来ます。

他の点数もまとめてみましょう。

Bさん
Bさんは最初の点数B点から35点増えて、今のX点になった。これを式で書いていきます。
 B+35=X
 B=Xー35

Cさん
Cさんは最初の点数C点から10点減って、今の点数X点になった。これを式で書いていきます。
 Cー10=X
 C=X+10

Dさん
Dさんは最初の点数D点から2倍になって、今の点数X点になった。これを式で書いていきます。
 D×2=X
 D=X/2 (少し見辛くて申し訳ないです。分母(下)が2で分子(上)がXです。)

Eさん
Eさんは最初の点数E点から1/3を失った。
これが少し考えづらいですが、Eの1/3なので、
E×1/3=1/3E (分数の1/3にEがくっついています)
これが最初のE点から減ったので、
Eー1/3E=2/3E (分数の2/3にEがくっついています)
この点数が終わった時のX点と同じ点数なので、
2/3E=X 「E=◯◯」にするために、逆数である「3/2」を両側に掛け算して、
E=3/2X (3/2にEがくっついています)

まとめる作業が終わると目的を忘れがちになる

SHIN先生
SHIN先生

さて、長いまとめの作業でしたね。
再度確認してみましょう。

A=Xー25
B=Xー35
C=X+10
D=X/2
E=3/2X

これでまとめる作業は終わりですが、
ここまで長いと一息付いちゃいそうですよね?

実は本番でもあり得るのですが、
まとめる作業は答えに辿り着くまでの過程なのに、
まとめて満足してしまって答えを探そうとする方もいます。

そのため、ちょっと大変な作業をした後は、
何を求めるんだったかな?と確認するようにしましょう!

では続けていきます。

まとめの作業は終わりましたが、これがどう役立つのかを見ていきます。

問題文の中に、はじめの持ち点の合計は500点だったと書いています。
これを式で書いてみましょう。

A+B+C+D+E=500

これを先ほどまとめたものに置き換えていきます。
A=Xー25
B=Xー35
C=X+10
D=X/2
E=3/2X

分数が見辛いですが・・・置き換えてみましょう。
(Xー25)+(Xー35)+(X+10)+(X/2)+(3/2X)=500 

最初の3つを計算し、後半2つの分数は分母が同じなのでまとめます。
3Xー504/2X=500

分数は約分して2Xになります。ここで見やすくなりましたね。
3Xー50+2X=500

5X=550
X=110

SHIN先生
SHIN先生

計算は大丈夫でしたか?

少し見づらい部分があり申し訳ありません。

X=110と分かったので、これをA〜Eに代入しましょう。

そうすると、次のようになります。
A=85
B=75
C=120
D=55
E=165

これが該当する選択肢は①なので、正解は①です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はスタートで文字が多く使われているパターンの問題でしたが、
一つにまとめることで答えに辿り着ける解法でした。

ここで一つ力を高めるためのアドバイスです。

今回、X=110と出てA〜Eに代入しましたが、
全てを出す必要は本来ありません。

Aに代入し、A=85と分かった時点で①が正解になります。

ただし、今回のように練習の段階では、
答えを全て出すようにしておく方が良いです。

よく授業でも伝えていたのですが、
省く練習よりは、しっかり最後まで出す方法を練習し、
それをどんどん省いていくから効率が上がります。

人によって向き不向きがあるので、
色んな解き方に触れる意味でも、
最後までとことん解く練習を普段から重ねてください。

今回のように選択肢の①だと分かっても、
他の②〜⑤を確認することで、
何もしない人より多く計算できます。

計算方法や解法も見つかるはずです。

その中に自分に向いていて、自分に合っている方法が必ずあります。

それは他人にとって不向きで遅いと判断されても、
自分にとって向いていて早ければ何も問題ないはずです。

練習から細かいところまでしっかり解き切る。

時間が迫っている時ほど、丁寧さを持ち合わせられる人で合ってください。

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